第61回(2015) 臨床検査技師国家試験 午後1〜50|ケンゼミ過去問ドリル テキスト版

第61回 午後1(臨床検査総論)

EDTA加血漿で検査できる項目はどれか。2つ選べ。

正答: ④尿酸・⑤アルブミン

ポイント
EDTAはカルシウム・マグネシウム・亜鉛・鉄・銅などの金属イオンを強力にキレートする抗凝固剤であり、これらの金属に依存する酵素活性や金属そのものの測定には適さない。アルブミンや尿酸は金属キレートの影響を受けず、EDTA加血漿でも安定して測定できるため、本問の正答となる。一方、鉄・銅はEDTAがキレートして遊離濃度を変化させ正確な定量を妨げ、ALPは反応に必須のマグネシウム・亜鉛をEDTAが奪うため活性が著しく低下する。採血管の選択は測定原理と抗凝固剤の干渉を踏まえて行う必要がある。●EDTA加血漿に不適=鉄・銅・亜鉛・カルシウムなどの金属測定、ALP・CKなど金属要求性酵素活性●EDTAが適する代表=血算(全血球計算CBC)、HbA1c、フローサイトメトリー。抗凝固剤ごとの妨害特性を理解して使い分ける。

選択肢ごとの解説

第61回 午後2(臨床検査総論)

生化学検査データの偶発誤差を検出する項目間比として使用するのはどれか。

正答: ②Na/Cl

ポイント
偶発誤差(ランダム誤差)は測定のたびに正負へ不規則に変動する誤差であり、生体内で生理的に一定の比を保つ項目どうしの比のばらつきから検出できる。NaとClはいずれも細胞外液の主要な陽イオン・陰イオンとして密接に連動し、恒常性により安定した一定比を保つため、Na/Cl比に生じる不規則な乱れは、方向性のないばらつき=偶発誤差の検出指標として有用である。比が本来一定であるほど、測定上のばらつきを鋭敏に反映できる。●偶発誤差(再現性に影響)の検出=同一検体の反復測定による標準偏差・変動係数の評価、生理的相関の強い項目間比(Na/Cl)の監視●系統誤差(偏り・真度に影響)の検出=管理試料による真度評価、デルタチェックや患者データの恒常性監視(移動平均法・正常者平均法)。誤差の種類に応じて監視手法を使い分けることが精度管理の基本となる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後3(臨床検査総論)

試験紙法による尿検査で尿路細菌感染症において陽性を示すのはどれか。

正答: ③亜硝酸塩

ポイント
尿試験紙の亜硝酸塩反応は、大腸菌をはじめとする硝酸還元能をもつグラム陰性桿菌が、尿中の食事由来の硝酸塩を亜硝酸塩へ還元することを利用し、生じた亜硝酸塩をGriess反応で発色させて検出する方法である。陽性は尿路細菌感染症の存在を示唆する間接的な指標となる。細菌が硝酸塩を還元するには一定時間以上膀胱に尿が貯留することが必要であり、早朝第一尿の採取が望ましい。●尿路感染を示唆する試験紙項目=亜硝酸塩(細菌の硝酸還元を反映)、白血球エステラーゼ(膿尿・白血球反応を反映)●そのほかの試験紙項目と意義=蛋白(腎・尿路障害)、ブドウ糖(糖尿病)、ビリルビン・ウロビリノゲン(肝胆道系疾患)、潜血(血尿・ヘモグロビン尿)。亜硝酸塩陰性でも、硝酸還元能をもたない腸球菌などの菌種では感染を否定できない点に注意する。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:尿試験紙法の偽陽性・偽陰性反応

項目陽性の意義
亜硝酸塩硝酸還元能をもつグラム陰性桿菌(大腸菌等)による尿路感染症を示唆

第61回 午後4(臨床検査総論)

脳脊髄液検査で細菌性髄膜炎において低下するのはどれか。

正答: ①糖

ポイント
細菌性(化膿性)髄膜炎では、増殖した起炎菌と髄液中に動員された多数の好中球がブドウ糖を盛んに消費するため、髄液糖が著明に低下し、同時に測定した血糖との比(髄液糖/血糖比、正常は約0.6以上)も低下する。これに対し細胞数(好中球優位)と蛋白は炎症と血液脳関門の破綻により上昇し、髄液圧も上昇し外観は混濁する点と対照的である。糖低下は化膿性髄膜炎を強く示唆する重要な所見であり、緊急の診断・治療を要する。●細菌性髄膜炎=糖低下・蛋白増加・好中球増多・髄液圧上昇・外観混濁●ウイルス性髄膜炎=糖正常・蛋白軽度増加・リンパ球増多・外観水様透明●結核性・真菌性髄膜炎=糖低下・蛋白著明増加・リンパ球増多。糖の低下は細菌・結核・真菌性の鑑別に重要で、ウイルス性では糖が保たれる点が特徴であり、髄液所見の組合せから起炎病原体を推定する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後5(臨床検査総論)

免疫学的便潜血検査で正しいのはどれか。

正答: ④検査前に肉食の摂取制限が不要である。

ポイント
免疫学的便潜血検査は、ヒトヘモグロビンに対する抗体を用いて便中のヒトHbを抗原抗体反応で特異的に検出する方法である。このため食事中の動物性ヘモグロビンや植物に含まれるペルオキシダーゼの影響を受けず、検査前の肉食制限などの食事制限が不要であることが大きな利点である。化学的方法(グアヤック法)に比べ特異度・感度ともに優れ、大腸癌のスクリーニング(がん検診)など下部消化管出血の検出に広く用いられる。●免疫法の特徴=ヒトHbに特異的・食事制限不要・下部消化管出血に高感度・大腸癌検診に使用●化学法(グアヤック法)の特徴=ヘムのペルオキシダーゼ様活性を検出・肉食や鉄剤・ビタミンCで偽陽性や偽陰性・食事制限が必要。上部消化管出血ではHbが胃酸や消化酵素で分解されるため、免疫法では検出されにくい点に留意する。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:便潜血検査:化学的検査法と免疫学的検査法の比較

項目化学的検査法(グアヤック法等)免疫学的検査法(イムノクロマト法・FIT)
検出対象ヘムのペルオキシダーゼ様活性ヒトヘモグロビン(抗ヒトHb抗体)
検出感度免疫学的法より低い化学的法より高い
食事制限必要(肉類・鉄剤等)不要
適した出血部位上部・下部消化管とも検出可下部消化管出血に優れる(上部は消化変性で低下)
検体の取扱い-室温または低温(2〜10℃)で輸送、速やかに検査
特有の現象-プロゾーン現象(抗原過剰で偽陰性)
主な用途-大腸癌スクリーニング(2〜3日連続法で検出率上昇)

第61回 午後6(臨床検査総論)

土壌中の感染幼虫がヒトに経皮感染するのはどれか。

正答: ②糞線虫

ポイント
糞線虫は、土壌中で発育した感染型(フィラリア型)幼虫がヒトの皮膚から経皮的に侵入し、血流に乗って肺を経由したのち気道から喉頭・食道を経て消化管へ移動し、小腸に寄生する線虫である。腸管内で虫卵から幼虫が孵化し再び体内へ侵入する自家感染(autoinfection)を繰り返すため、ステロイド使用者やHTLV-1感染者など細胞性免疫が低下した状態では過剰感染症候群をきたし重篤化する点が大きな特徴である。●経皮感染する寄生虫=糞線虫・鉤虫(いずれも土壌中の幼虫)、日本住血吸虫(水中のセルカリア)●経口感染する寄生虫=旋毛虫(獣肉中の幼虫)、肝蛭(水生植物のメタセルカリア)、回虫・鞭虫(虫卵)●節足動物が媒介=バンクロフト糸状虫(蚊)。感染経路の理解は、予防対策の立案と適切な検査材料の選択に直結する重要な知識である。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:寄生虫・原虫の感染経路の分類

感染経路代表的な寄生虫
経皮感染糞線虫、日本住血吸虫
経胎盤感染トキソプラズマ

第61回 午後7(臨床検査総論)

検便で検出された虫卵(30×40 μm)の写真を別に示す。正しいのはどれか。

図: https://medwide.jp/drill/img/k61pB007.38c59e5bea.jpg
第61回 午後7 の図

正答: ③無鉤条虫

ポイント
図は検便で検出された、球形で厚い殻に放射状の条線をもち内部に六鉤幼虫を備えた虫卵で、無鉤条虫(テニア属)の虫卵に一致する所見である。テニア属の虫卵は無鉤条虫と有鉤条虫で形態がほぼ同一であり、虫卵だけでは両者を鑑別できず、頭節の形態(無鉤条虫には小鉤がない)や片節の子宮分枝数などで区別する。無鉤条虫は牛肉中の嚢虫(cysticercus)の生食により感染し、ヒトの小腸に寄生する。●条虫類虫卵の特徴=テニア属(球形・放射状の厚い殻・六鉤幼虫を内蔵)、日本海裂頭条虫(楕円形・一端に小蓋をもつ)●吸虫卵の特徴=肝蛭(大型・明瞭な卵蓋あり)、日本住血吸虫(卵蓋なし・側方に小棘)●線虫卵の特徴=鞭虫(レモン形で両端に無色の栓)、鉤虫(薄い殻の卵円形)。虫卵の形・大きさ・殻の厚さ・卵蓋の有無で虫種を鑑別する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後8(臨床検査総論)

22歳の男性。発熱と意識障害とを主訴に救急外来を受診した。5日前から頭痛、発熱および全身倦怠感があった。1週前まで約3か月のアフリカへの渡航歴がある。末梢血のGiemsa染色薄層塗抹標本を別に示す。この患者の血液検査所見で考えられるのはどれか。2つ選べ。

図: https://medwide.jp/drill/img/k61pB008.a82bd39e58.jpg
第61回 午後8 の図

正答: ②ヘモグロビン低下・③クレアチニン上昇

ポイント
約3か月のアフリカ渡航歴があり、発熱・頭痛・全身倦怠感に続いて意識障害をきたし、末梢血Giemsa染色薄層塗抹で赤血球内に輪状体などの原虫を認める像から、熱帯熱マラリアが強く考えられる。マラリアでは原虫感染赤血球の破壊により血管内溶血が進行し、ヘモグロビンが低下するとともに、遊離ヘモグロビンと結合して消費されるハプトグロビンが低下する。さらに重症例では急性腎障害(黒水熱)を合併しクレアチニンが上昇する。●マラリアの血液所見=溶血性貧血(Hb低下・ハプトグロビン低下・LD上昇・間接ビリルビン上昇)、血小板減少、急性腎障害(クレアチニン上昇)●重症化を示す指標=意識障害(脳マラリア)・低血糖・代謝性アシドーシス・高乳酸血症・腎不全。熱帯熱マラリアは脳症や多臓器障害をきたす緊急疾患であり、渡航歴と血液塗抹標本の確認による迅速な診断と治療を要する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後9(臨床検査総論)

原虫と検査材料の組合せで正しいのはどれか。

正答: ③赤痢アメーバ嚢子型 — 糞便

ポイント
赤痢アメーバは大腸に寄生する原虫で、糞便中に感染源となる嚢子型(シスト)や栄養型(トロフォゾイト)を排出するため、糞便が検査材料として正しい。嚢子型は外界に対する耐久型で経口感染源となり、栄養型は急性期の血性・粘血便にみられ赤血球を貪食する像が特徴である。原虫検査では原虫が寄生・排出される部位に対応した材料を選ぶことが診断の前提となる。●糞便で検出する原虫=赤痢アメーバ(嚢子型・栄養型)、ランブル鞭毛虫(ジアルジア)、クリプトスポリジウム(オーシスト)●血液で検出する原虫=マラリア(赤血球内)、アフリカトリパノソーマ●骨髄・脾・皮膚病変で検出=リーシュマニア(無鞭毛型)●血清抗体・組織で検出=トキソプラズマ。原虫と検査材料の組合せの誤りは検査材料の取り違えにつながるため、寄生部位と排出経路の理解が必要である。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:検査材料・染色法別 主な原虫の検出

検査材料染色法主な対象原虫
糞便Kohn染色・Giemsa染色アメーバ類、鞭毛虫類など
糞便Kinyoun染色クリプトスポリジウム
糞便PAS染色赤痢アメーバの栄養体
血液Giemsa染色(pH7.2)マラリア原虫
血液Giemsa染色ミクロフィラリア(糸状虫)、トリパノソーマなど
膣・尿検体Giemsa染色・Kohn染色腟トリコモナス
組織H-E染色・PAS染色赤痢アメーバ、クリプトスポリジウムなど
組織Giemsa染色トキソプラズマ
穿刺液Giemsa染色リーシュマニア
墨汁染色は病原体特異的な染色ではなく、髄液中のCryptococcus莢膜観察に用いる陰性染色である。赤痢アメーバの虫体はKohn染色やhematoxylin染色で観察する。

第61回 午後10(臨床検査総論)

PCR法の反応過程に含まれるのはどれか。2つ選べ。

正答: ②アニーリング・⑤DNAポリメラーゼ伸長反応

ポイント
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法はDNAを試験管内で指数関数的に増幅する技術で、二本鎖DNAを高温で一本鎖に解離させる熱変性、プライマーを一本鎖鋳型に結合させるアニーリング、DNAポリメラーゼが相補鎖を合成する伸長反応という3段階を反復する。本問ではアニーリングとDNAポリメラーゼ伸長反応がこの反応過程に含まれる。耐熱性のTaqポリメラーゼの利用により反復加熱が可能となった。●PCRの3ステップ=変性(94〜95℃)・アニーリング(50〜65℃)・伸長(72℃)●関連する核酸技術=ハイブリダイゼーション(相補的なプローブと標的核酸の結合反応、サザンブロット・ノーザンブロットで利用)、トランスダクション(ファージを介した細菌間の遺伝子伝達)、アルキル化(核酸への化学修飾)。各操作の意味と役割を区別して理解することが重要であり、PCRに本質的に含まれるのは変性・アニーリング・伸長の3反応である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後11(臨床検査医学総論)

自己抗体と疾患の組合せで正しいのはどれか。

正答: ④抗ミトコンドリア抗体 — 原発性胆汁性肝硬変

ポイント
抗ミトコンドリア抗体(AMA)は原発性胆汁性胆管炎(旧称・原発性胆汁性肝硬変、PBC)で高頻度に陽性となる疾患特異性の高い自己抗体で、ミトコンドリア内膜のピルビン酸脱水素酵素複合体(PDC-E2)を標的とする。中年女性に多く、慢性的な胆汁うっ滞とALP・γ-GT上昇を伴う本症の診断に重要な役割を果たす。●代表的な自己抗体と疾患の対応=抗ミトコンドリア抗体(原発性胆汁性胆管炎)、抗CCP抗体・リウマトイド因子(関節リウマチ)、抗Sm抗体・抗ds-DNA抗体(全身性エリテマトーデス)、抗RNP抗体(混合性結合組織病)、抗Jo-1抗体(多発性筋炎・皮膚筋炎)、抗Scl-70抗体・抗セントロメア抗体(全身性強皮症)、抗アセチルコリン受容体抗体(重症筋無力症)。標的とする抗原と疾患の対応関係を把握することが自己免疫疾患診断の基礎となる。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:臓器特異的自己抗体と自己免疫疾患

自己抗体対応する疾患
抗内因子抗体・抗胃壁細胞抗体悪性貧血
抗TSH受容体抗体Basedow病
抗サイログロブリン抗体・抗甲状腺ペルオキシダーゼ(抗マイクロソーム)抗体橋本病(慢性甲状腺炎)
抗アセチルコリン受容体抗体重症筋無力症
抗ミトコンドリア抗体原発性胆汁性胆管炎〈PBC〉
抗赤血球抗体自己免疫性溶血性貧血
抗血小板抗体特発性血小板減少性紫斑病〈ITP〉
抗糸球体基底膜抗体Goodpasture症候群
抗平滑筋抗体・抗核抗体自己免疫性肝炎
抗副腎皮質抗体特発性Addison病
リウマトイド因子・抗CCP抗体関節リウマチ〈RA〉
抗GAD抗体1型糖尿病
抗dsDNA抗体・抗Sm抗体全身性エリテマトーデス〈SLE〉
抗Scl-70抗体・抗セントロメア抗体全身性強皮症(全身性硬化症)
抗Jo-1抗体多発性筋炎・皮膚筋炎
抗SS-A抗体・抗SS-B抗体Sjögren症候群
抗ENA抗体・抗U1-RNP抗体混合性結合組織病〈MCTD〉
サイロキシン結合グロブリン〈TBG〉は甲状腺ホルモンの運搬蛋白であり、自己抗体の標的とはならない。

第61回 午後12(臨床検査医学総論)

肺水腫でみられる喀痰の性状で正しいのはどれか。

正答: ③漿液性・⑤泡沫性

ポイント
肺水腫では、左心不全による肺うっ血で肺毛細血管圧(肺静脈圧)が上昇し、血漿成分が血管内から肺胞内へと漏出する。この漏出した漿液成分が呼吸に伴う空気と激しく混じり合うことで、漿液性かつ泡沫状(しばしばピンク色を帯びる)の喀痰がみられる。したがって本問では漿液性と泡沫性が正答となる。喀痰の性状は気道・肺胞の病態を反映するため、原因疾患の推定に重要な手がかりとなる。●喀痰の性状と代表的病態=漿液性・泡沫性(肺水腫)、膿性(細菌性肺炎・気管支拡張症・肺膿瘍)、粘液性(慢性気管支炎・気管支喘息)、血性(肺癌・肺結核・肺梗塞)、鉄錆色(肺炎球菌性肺炎)●採取・観察上の注意=早朝の喀出痰が望ましく、色調・粘稠度・量・においも併せて評価する。喀痰検査は喀痰の性状観察に加え、感染症の起炎菌検索や肺癌の細胞診にも用いられる重要な検体である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後13(臨床検査医学総論)

(1→3)-β-D-グルカンが上昇する感染症の原因微生物はどれか。

正答: ③カンジダ

ポイント
(1→3)-β-D-グルカンは多くの真菌の細胞壁を構成する多糖成分であり、血中濃度の上昇は深在性(侵襲性)真菌症の補助診断マーカーとして広く用いられる。カンジダは真菌であり、この成分を細胞壁に豊富にもつため、カンジダ血症や深在性カンジダ症の感染で血中β-D-グルカンが上昇する。早期診断と治療効果判定に役立つ非培養系の検査である。●β-D-グルカンが上昇する真菌=カンジダ、アスペルギルス、ニューモシスチス・イロベチイなど多くの真菌(ただしクリプトコッカスや接合菌類〈ムーコルなど〉では細胞壁成分が異なり低値となる)●上昇しない微生物=細菌(大腸菌・緑膿菌・インフルエンザ菌)、細胞壁を欠くマイコプラズマ。本マーカーは真菌感染のスクリーニングに有用だが菌種の同定はできず、ガーゼ・血液製剤・透析膜などによる偽陽性にも注意する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後14(臨床検査医学総論)

甲状腺機能低下症で高値になるのはどれか。2つ選べ。

正答: ①CK・④総コレステロール

ポイント
甲状腺機能低下症では甲状腺ホルモンの低下により全身の基礎代謝が低下する。脂質代謝ではLDL受容体の発現低下などからコレステロールの異化(取り込み・分解)が遅延し、総コレステロール・LDLコレステロールが上昇する。また骨格筋では筋障害(甲状腺機能低下性ミオパチー)と酵素のクリアランス低下によりCK(クレアチンキナーゼ)が上昇する。よって本問ではCKと総コレステロールが高値となる。●甲状腺機能低下症で高値となる項目=TSH(原発性の場合)、総コレステロール・LDL、CK、ときにLD・AST、プロラクチン●低値となる項目=遊離サイロキシン(FT4)・遊離トリヨードサイロニン(FT3)、代謝低下に伴う徐脈・低体温●関連所見=粘液水腫、貧血傾向、便秘。ホルモン低下に伴う代謝の全般的な遅滞が各検査値に反映される。

選択肢ごとの解説

第61回 午後15(臨床検査医学総論)

低カリウム血症の原因となるのはどれか。

正答: ⑤原発性アルドステロン症

ポイント
原発性アルドステロン症では、副腎皮質球状帯の腺腫や過形成からアルドステロンが自律的に過剰分泌される。アルドステロンは腎遠位尿細管・集合管でナトリウムの再吸収とカリウム・水素イオンの排泄を促進するため、低カリウム血症と代謝性アルカローシス、体液量増加による高血圧をきたす。負のフィードバックによりレニンは低値、アルドステロンは高値となるのが特徴で、治療可能な二次性高血圧の代表である。●低カリウム血症の原因=原発性アルドステロン症、Cushing症候群、利尿薬(ループ・サイアザイド)、嘔吐・下痢、周期性四肢麻痺●高カリウム血症の原因=腎不全、溶血(採血手技による試験管内の偽性高Kを含む)、Addison病、アシドーシス、組織崩壊・横紋筋融解。アルドステロン/レニン比の評価が二次性高血圧の鑑別に重要である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後16(臨床生理学)

運動負荷心電図検査の実施を見合わせるべき状態はどれか。

正答: ④30分以上前からの胸痛の持続

ポイント
運動負荷心電図検査は冠動脈疾患の診断や重症度評価に用いられるが、不安定狭心症や急性心筋虚血が疑われる状態では、負荷により心筋虚血・心筋梗塞や致死的不整脈を誘発する危険があるため禁忌・中止の対象となる。30分以上持続する胸痛は急性冠症候群(不安定狭心症・急性心筋梗塞)を強く疑わせるため、検査を見合わせるべきである。●運動負荷の禁忌・見合わせ基準=持続する胸痛(不安定狭心症・急性心筋梗塞などの急性冠症候群疑い)、コントロール不良の重症不整脈・高血圧、急性大動脈解離、症候性の重症大動脈弁狭窄、急性心不全、急性心筋炎・心膜炎●実施可能な状態=循環動態が安定、軽度の血圧上昇、無症状の安静時徐脈、検査数時間前の通常の食事。患者の安全確保のため、事前の状態評価と救急薬品・除細動器など緊急対応の準備が不可欠である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後17(臨床生理学)

心電図を別に示す。所見で正しいのはどれか。2つ選べ。

図: https://medwide.jp/drill/img/k61pB017.f9783c00db.jpg
第61回 午後17 の図

正答: ④完全右脚ブロック・⑤Ⅰ度房室ブロック

ポイント
図の心電図は、QRS幅の延長と右側胸部誘導V1におけるrSR'型の波形を示す完全右脚ブロックと、PR間隔の延長を示すⅠ度房室ブロックの所見と考えられる。完全右脚ブロックは右脚の伝導途絶により右室の興奮が遅れるもの、Ⅰ度房室ブロックは房室結節での伝導時間延長によるもので、いずれも刺激伝導系の障害である。●心電図でみる伝導障害=完全右脚ブロック(QRS≧0.12秒・V1でrSR'・V5,6で幅広いS波)、完全左脚ブロック(QRS幅広・V1でQS型)、Ⅰ度房室ブロック(PR>0.20秒)、Ⅱ度・Ⅲ度房室ブロック●虚血・梗塞所見=ST上昇(急性心筋梗塞)・異常Q波(陳旧性梗塞)・ST低下や陰性T波(心筋虚血)。完全右脚ブロックは健常者にもみられることがあるが、Ⅰ度房室ブロックと合併する所見であれば伝導系全体の遅延を示す。波形の特徴から障害される伝導路の部位と病態を推定することが心電図判読の要点である。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:不整脈・心筋梗塞の心電図所見

疾患心電図所見
心筋梗塞(陳旧性)異常Q波(心筋壊死を反映)
第1度房室ブロックPQ〈PR〉時間の延長(0.21秒以上)、QRS波の脱落なし
完全右脚ブロックQRS幅延長、V1・V2でrsR'型、V5・V6で深いS波
WPW症候群PQ〈PR〉時間の短縮、デルタ波、QRS幅延長
心房細動RR間隔不整(絶対性不整脈)

第61回 午後18(臨床生理学)

Holter心電図が診断に有用でないのはどれか。

正答: ②胸部大動脈瘤

ポイント
Holter心電図は24時間以上にわたり心電図を連続記録する検査で、日常生活中に発作性・間欠的に出現する不整脈や虚血性変化を捉えることを目的とする。したがって心電図に反映される事象の診断に有用である。胸部大動脈瘤は大動脈壁の形態的な拡張病変であり心電図には反映されないため、Holter心電図では診断できず本問の正答となる。●Holter心電図が有用=発作性心房細動・発作性上室頻拍などの発作性不整脈、異型狭心症(一過性ST上昇)、Ⅲ度房室ブロックや洞停止、失神・動悸の原因検索●Holter心電図が不適=大動脈瘤・弁膜症・心臓の形態異常の評価(これらは心臓超音波・CT・MRIで評価する)。間欠的・発作的に出現して通常の安静時心電図では捉えにくい不整脈や虚血の検出が本検査の主眼であり、症状と心電図変化の時間的関連の確認にも有用である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後19(臨床生理学)

新生児聴覚スクリーニング検査で用いられるのはどれか。

正答: ④自動聴性脳幹反応

ポイント
自動聴性脳幹反応(自動ABR)は、音刺激に対する聴神経から脳幹に至る誘発電位を記録し装置が自動的に正常/要再検を判定する検査で、被検者の自覚的応答を必要とせず、新生児が眠っている間に他覚的・非侵襲的に聴覚を評価できる。このため耳音響放射(OAE)とともに新生児聴覚スクリーニングに広く用いられる。●新生児聴覚スクリーニング=自動聴性脳幹反応(自動ABR)・耳音響放射(OAE)。いずれも自覚的応答が不要な他覚的検査●自覚的聴力検査=純音聴力検査・語音聴力検査。被検者の応答が必要で新生児には実施できない●中耳機能検査=ティンパノメトリー(鼓膜の可動性評価)・音響性耳小骨筋反射。これらは聴覚スクリーニングの主体ではない。自覚的応答が得られない新生児には他覚的検査が必須であるため、自動聴性脳幹反応や耳音響放射が選択され、要再検例は精密聴力検査へつなげる。早期発見・早期療育が言語発達に重要である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後20(臨床生理学)

肺胞換気量の低下による呼吸性アシドーシスで認められる値として適切なのはどれか。

正答: ③PaCO₂ 75 Torr

ポイント
肺胞換気量の低下による呼吸性アシドーシスでは、二酸化炭素の排出が障害されて体内にCO₂が貯留するため、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO₂)が上昇する。基準値35〜45 Torrを大きく上回る75 Torrはこの病態に合致する。CO₂貯留により血液は酸性に傾き、pHは低下する。●呼吸性アシドーシス=PaCO₂上昇・pH低下、慢性では腎による代償でHCO₃上昇(COPD・神経筋疾患・呼吸中枢抑制が原因)●呼吸性アルカローシス=過換気でPaCO₂低下・pH上昇●代謝性アシドーシス=HCO₃低下・pH低下、呼吸性代償でPaCO₂低下●代謝性アルカローシス=HCO₃上昇・pH上昇。肺胞低換気では二酸化炭素の貯留に加えて酸素の取り込みも低下するため、低酸素血症(PaO₂低下)を併発しうる点に留意する。血液ガス分析ではpH・PaCO₂・HCO₃を総合して酸塩基平衡の病態を判定する。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:酸塩基平衡異常の4パターン(pH・一次性変化・代償性変化)

病態pH一次性変化代償性変化主な原因
呼吸性アシドーシス↓PaCO₂↑HCO₃-↑(腎性代償)肺胞低換気(COPD・呼吸中枢抑制・神経筋疾患など)
呼吸性アルカローシス↑PaCO₂↓HCO₃-↓(腎性代償)過換気(過換気症候群・発熱・肺塞栓など)
代謝性アシドーシス↓HCO₃-↓PaCO₂↓(呼吸性代償)糖尿病性ケトアシドーシス・腎不全・下痢など
代謝性アルカローシス↑HCO₃-↑PaCO₂↑(呼吸性代償)嘔吐・利尿薬・原発性アルドステロン症など
代償は血液pHを基準範囲(7.35〜7.45)へ戻そうとする働き。呼吸性代償は換気量の増減により数時間単位、代謝性(腎性)代償はHCO₃-の排泄調節により数日単位で生じる。代償が予測範囲を超える場合は混合性障害を疑う。

第61回 午後21(臨床生理学)

肺拡散能〈DLco〉が低下しないのはどれか。

正答: ④睡眠時無呼吸症候群

ポイント
肺拡散能(DLco)は肺胞気から肺毛細血管血への一酸化炭素の取り込み能力を示す指標で、ガス交換にあずかる肺胞壁・間質・毛細血管床の障害や有効ガス交換面積の減少により低下する。睡眠時無呼吸症候群は睡眠中の上気道閉塞による換気の障害が本態であり、肺胞膜やガス交換面の構造自体は保たれるため、DLcoは低下しないのが原則である。●DLcoが低下する病態=肺気腫(肺胞壁の破壊)、間質性肺炎・肺線維症(間質の肥厚)、肺水腫、肺血管床の減少(肺動脈性肺高血圧・肺塞栓)、貧血●DLcoが低下しない・上昇する病態=睡眠時無呼吸症候群(上気道閉塞が主体で肺実質は正常)、肺胞出血(肺胞内のヘモグロビンがCOを取り込む)、多血症、左右短絡。ガス交換にあずかる有効面積と肺胞-毛細血管膜の厚さ・血液量が拡散能を規定するため、これらが保たれる病態ではDLcoは低下しない。

選択肢ごとの解説

第61回 午後22(臨床生理学)

70歳の男性。約1年前から続く労作時息切れのため来院した。胸部エックス線写真で両肺野の網状陰影と肺の容量減少を認めた。呼吸機能検査で1秒率〈FEV1%〉82%、%肺活量〈%VC〉62%であった。別に示すフローボリューム曲線のうち、この患者に予想されるのはどれか。

図: https://medwide.jp/drill/img/k61pB022.3b010c5243.jpg
第61回 午後22 の図

正答: ③

ポイント
1秒率82%は保たれ、%肺活量62%は低下しているため、拘束性換気障害を考える。両肺の網状陰影と肺容量減少も間質性肺炎・肺線維症に合う。図では③が、正常曲線*に比べて肺気量軸上の幅が狭く、肺活量の減少を表している。流量の高さが一律に相似縮小することが拘束性の定義ではない。
●①は呼気流量が低下した閉塞性パターン。
●②は呼気流量の平坦化が目立つ。
●③は肺活量低下を示す拘束性パターン。
●④は大きい肺気量側に偏り、残気量増加と呼気流量低下を示す。
●⑤は低肺気量域の流量が低下している。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:換気機能障害の分類(%肺活量〈%VC〉・1秒率〈FEV1%〉による判定)

分類判定基準主な疾患・病態
正常%VC≧80% かつ FEV1%≧70%―
拘束性換気障害%VC<80% かつ FEV1%≧70%間質性肺炎・肺線維症・胸郭/胸膜病変・呼吸筋力低下など
閉塞性換気障害%VC≧80% かつ FEV1%<70%COPD(肺気腫・慢性気管支炎)・気管支喘息など
混合性換気障害%VC<80% かつ FEV1%<70%拘束性と閉塞性の合併
閉塞性換気障害ではフローボリューム曲線が下に凸の形となる。機能的残気量〈FRC〉は肺の過膨張により上昇する(肺気腫・COPDなど)。

第61回 午後23(臨床生理学)

心臓超音波の連続波ドプラ法にて測定された三尖弁逆流の最大速度が2.5 m/sの場合、右室-右房間収縮期圧較差[mmHg]はどれか。

正答: ⑤25

ポイント
連続波ドプラ法で得た弁逆流の最大速度から、簡易ベルヌーイ式により圧較差を算出できる。式は圧較差ΔP[mmHg]=4×(最大速度V)²で表される。三尖弁逆流の最大速度2.5 m/sを代入すると、4×2.5²=4×6.25=25 mmHgとなり、右室-右房間の収縮期圧較差は25 mmHgである。これに推定右房圧を加えると右室収縮期圧(≒肺動脈収縮期圧)が求められ、肺高血圧の評価に用いられる。●ドプラ法による圧較差評価=簡易ベルヌーイ式(ΔP=4V²)、三尖弁逆流速度から肺動脈圧を推定●連続波ドプラ=高流速の最大速度測定に適する(折り返しなし)●パルスドプラ=部位特定に適するが高流速で折り返し(エイリアシング)を生じる。心臓カテーテルを用いずに非侵襲的に弁前後の圧較差を推定できる利点があり、肺高血圧や弁狭窄の評価に広く用いられる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後24(臨床生理学)

正常妊娠期間中、最も早い時期に出現する超音波検査の所見はどれか。

正答: ②胎嚢

ポイント
正常妊娠の経腟超音波検査では、妊娠4〜5週頃に子宮内に胎嚢(GS、gestational sac)が最初に確認される。続いて胎嚢内に卵黄嚢、ついで胎芽および胎児心拍が6週前後に描出され、その後に胎盤の形成や羊水量の評価が可能となる。出現時期に明確な順序があるため、最も早い所見は胎嚢である。●超音波所見の出現順序=胎嚢(4〜5週)→卵黄嚢→胎芽・胎児心拍(6週前後)→胎盤の形成→羊水量の評価●妊娠週数の評価=胎嚢径(GS径)は妊娠初期、頭殿長(CRL)はその後の週数推定に、児頭大横径(BPD)は妊娠中期以降の評価に用いる●確認時期の目安=経腟法では胎嚢が4〜5週、胎児心拍が6週前後に描出される。最初に子宮内に確認できる構造物が胎嚢であり、子宮内に胎嚢を確認できることは子宮外妊娠との鑑別にも重要な所見となる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後25(臨床生理学)

医療用MRIにおいて画像化される磁気共鳴信号を発する元素はどれか。

正答: ②水素

ポイント
医療用MRIは、生体内に最も豊富に存在する水素原子核(プロトン、¹H)の核磁気共鳴現象を信号源として画像化する。水素原子核は核スピン(磁気モーメント)をもち、強い静磁場中で歳差運動を行い、共鳴周波数の高周波(RF)パルスを与えると共鳴して信号を発する。生体は水と脂肪に多量の水素を含むため、高い信号強度が得られ画像化に適する。●MRIの基礎=水素原子核(プロトン)の核磁気共鳴を利用、T1・T2緩和時間の差で組織コントラストを得る●画像化の要素=静磁場・傾斜磁場(位置情報)・RFパルス●他の核種の利用=リン(³¹P)はMRスペクトロスコピー(MRS)で組織の代謝評価に応用され、ナトリウム(²³Na)も研究的に用いられる●関連現象=水素のT1強調・T2強調画像で組織を描き分け、造影剤(ガドリニウム)で緩和時間を変化させる。生体に豊富で磁気共鳴感度の高い水素が、標準的なMRIの画像化に用いられる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後26(臨床生理学)

健常成人の脳波のα波で正しいのはどれか。

正答: ④周波数は8〜13 Hzである。

ポイント
健常成人で安静覚醒・閉眼時に後頭部優位に出現する基礎律動がα波で、周波数は8〜13Hz、振幅は概ね20〜50μVである。開眼や精神活動でα波が減衰・消失する反応をα-blocking(α抑制)といい、賦活で容易に抑制されるのが正常な反応性である。左右はほぼ対称で後頭部に最大電位をもち、前頭へ向かうほど振幅が低下する電位勾配を示すのが基本所見である。●正常脳波の周波数帯による分類=δ波(4Hz未満)・θ波(4〜8Hz未満)・α波(8〜13Hz)・β波(13Hz超)。●出現条件による分類=α波は閉眼・安静覚醒で後頭優位、β波は覚醒・緊張時に前頭優位、θ・δ波は睡眠の深化や小児・脳機能低下など病的状態で増加する。●賦活法=開閉眼・過呼吸・光刺激・睡眠などで脳波の異常を誘発し、てんかん性放電などの評価に用いる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後27(臨床生理学)

聴覚誘発脳波記録時にインパルスが通過しないのはどれか。

正答: ②前庭神経

ポイント
聴性脳幹反応(ABR)など聴覚誘発電位は、音刺激が蝸牛で電気信号に変換され、蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→外側毛帯→下丘→内側膝状体→聴放線→側頭葉聴覚野へと上行する聴覚伝導路を反映する。これらの中継核・線維束を経て信号が伝わるため、各部位にインパルスが通過する。これに対し前庭神経は半規管・耳石器からの平衡覚情報を伝える経路であり、聴覚情報の伝導には関与しないため、聴覚誘発脳波記録時にインパルスは通過しない。●聴覚伝導路の主な中継核・線維=蝸牛神経核・上オリーブ核・外側毛帯・下丘・内側膝状体。●ABRの主要波と推定部位=I波が蝸牛神経、III波が上オリーブ核付近、V波が下丘付近を反映し、神経学的な障害部位の推定に用いられる。●ABRの臨床応用=難聴の他覚的評価・脳幹機能評価・脳死判定の補助検査として活用される。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:聴性脳幹反応〈ABR〉の各波の起源

波起源
I波蝸牛神経
II波蝸牛神経核
III波上オリーブ核
IV波外側毛帯
V波下丘
VI波内側膝状体
I〜V波間潜時は聴神経〜脳幹の伝導時間を反映し、聴神経腫瘍などで延長する。前庭神経は聴覚伝導路に含まれずインパルスは通過しない。

第61回 午後28(臨床生理学)

56歳の男性。右正中神経を手掌、手首、肘の各部位で電気刺激した際の短母指外転筋における運動神経伝導検査所見を別に示す。病変部位として正しいのはどれか。

図: https://medwide.jp/drill/img/k61pB028.7469c93fa8.jpg
第61回 午後28 の図

正答: ③手首から手掌

ポイント
正中神経の運動神経伝導検査では、手掌・手首・肘の各刺激部位で短母指外転筋から複合筋活動電位(CMAP)を記録し、潜時・振幅を区間ごとに比較して、潜時延長・振幅低下・伝導ブロックが生じる区間から病変部位を推定する。手掌刺激で正常、手首刺激で潜時延長や振幅低下を認める所見は、手首から手掌の間(手根管内)での圧迫・脱髄を示し、手根管症候群に典型的である。●正中神経の主な絞扼部位=手根管(手根管症候群)・前腕の回内筋部(回内筋症候群)。●運動神経伝導検査の指標の意味=遠位潜時延長は遠位部脱髄、振幅低下は軸索障害、特定区間での伝導ブロックは局所の脱髄を示す。●手根管症候群の所見=正中神経領域のしびれ、短母指外転筋の萎縮、遠位潜時延長を特徴とし、Tinel徴候やPhalenテストが補助となる。●他の絞扼性神経障害=肘部管症候群(尺骨神経)・足根管症候群(脛骨神経)なども伝導検査で評価する。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:絞扼性神経障害の好発部位と障害神経

障害神経好発部位(症候群)
正中神経手根管(手根管症候群)
尺骨神経肘部管(肘部管症候群)
脛骨神経足根管(足根管症候群)
運動神経伝導検査では手掌・手首・肘など複数部位で刺激し、潜時延長・振幅低下・伝導ブロックが生じる区間から病変部位を推定する。

第61回 午後29(臨床化学)

ポイント・オブ・ケア・テスティング〈POCT〉の対象とならないのはどれか。

正答: ⑤プロラクチン

ポイント
ポイント・オブ・ケア・テスティング(POCT)は患者の近く(ベッドサイドや外来・救急の現場)で迅速に行う簡易検査で、その場で即時の診断・治療判断に直結する項目が対象となる。血糖・尿中hCG(妊娠判定)・トロポニン(心筋梗塞)・血清カリウム(電解質の緊急評価)などは緊急性や即時性が高くPOCTに適する。一方プロラクチンは下垂体前葉ホルモンで緊急の即時判断を要さず、専用測定機器による中央検査室での測定が一般的であり、POCTの対象とならない。●POCTに適する代表項目=血糖・血液ガス・電解質・心筋マーカー・凝固(PT-INR)・尿定性・感染症迅速抗原。●POCTの利点=検体搬送が不要で結果が速く、その場で迅速な治療開始に結びつき患者の利便性も高い。●POCTの留意点=精度管理や測定者教育が課題となり、中央検査室による精度保証との連携が求められる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後30(臨床化学)

Michaelis-Mentenの式に従う酵素反応において、基質濃度をK m値の3倍とした。反応速度を最大反応速度に対する百分率で表したとき正しいのはどれか。

正答: ④75%

ポイント
Michaelis-Mentenの式 v=Vmax×[S]/(Km+[S]) に基質濃度[S]=3Kmを代入すると、v=Vmax×3Km/(Km+3Km)=Vmax×3Km/4Km=3/4×Vmax となる。したがって反応速度は最大反応速度の75%となる。KmはVmaxの半分(50%)の速度を与える基質濃度であり、基質濃度がKmより高くなるほど酵素は飽和に近づき、反応速度はVmaxに漸近する。●Michaelis-Menten式における関係=[S]=KmでVmaxの50%、[S]=2Kmで約67%、[S]=3Kmで75%、[S]≫KmでVmaxに近づく。●Km・Vmaxの求め方=Lineweaver-Burkプロット(二重逆数法)で1/vを1/[S]に対し直線回帰して切片から算出する。●Kmの意味=Kmが小さいほど酵素と基質の親和性が高いことを示す指標である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後31(臨床化学)

血清無機リンが上昇する病態はどれか。

正答: ③副甲状腺機能低下症

ポイント
血清無機リンは腎での再吸収と、副甲状腺ホルモン(PTH)・活性型ビタミンDによる調節を受ける。PTHは腎尿細管でのリン再吸収を抑制して血清リンを低下させる作用をもつため、副甲状腺機能低下症ではPTH作用の低下により尿中リン排泄が減少し、血清無機リンが上昇する(同時に腸管・骨からのカルシウム動員も低下し低カルシウム血症を伴う)。●血清リンが上昇する病態=副甲状腺機能低下症・腎不全(排泄低下)・ビタミンD過剰・偽性副甲状腺機能低下症。●血清リンが低下する病態=原発性副甲状腺機能亢進症・ビタミンD欠乏(くる病・骨軟化症)・尿細管性アシドーシスやFanconi症候群・呼吸性アルカローシス。●リン代謝の調節因子=PTH(リン低下)・活性型ビタミンD(リン上昇)・FGF23(リン低下)が相互に作用する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後32(臨床化学)

採血前1〜2週の血糖コントロールを反映するのはどれか。

正答: ④グリコアルブミン

ポイント
グリコアルブミンは血清アルブミンが非酵素的に糖化されたもので、アルブミンの半減期(約17〜20日)を反映し、採血前のおよそ1〜2週間という比較的短期間の血糖コントロール状態を示す指標である。HbA1cが過去1〜2か月の平均血糖を反映するのに対し、グリコアルブミンはより直近の血糖変動をとらえられる点が異なる。●血糖コントロール指標と反映期間=HbA1c(過去1〜2か月)・グリコアルブミン(約2週間)・1,5-AG(数日程度の高血糖)・空腹時血糖や随時血糖(採血時点)。●グリコアルブミンの特徴=赤血球寿命の影響を受けないため、溶血性貧血や妊娠などHbA1cが実態とずれる病態でも血糖評価に有用である。●注意点=低アルブミン血症やネフローゼ症候群、甲状腺機能異常では値が変動するため解釈に注意を要する。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:血糖コントロール指標の比較(HbA1c・グリコアルブミン・1,5-AG)

指標反映する期間特徴
HbA1c過去1〜2か月糖尿病の診断基準にも使用される(6.5%以上で糖尿病型)
グリコアルブミン〈GA〉過去約2〜3週間赤血球寿命の影響を受けないため、透析患者・貧血・出血などHbA1cが不正確になる病態で有用
1,5-アンヒドログルシトール〈1,5-AG〉数日程度の短期変動尿糖排泄の影響を受ける
糖尿病型の判定に用いられるのは血糖値とHbA1c(6.5%以上)で、グリコアルブミンと1,5-AGは判定基準に含まれない血糖コントロールの補助的指標である。

第61回 午後33(臨床化学)

肝臓のβ酸化が亢進すると血中で増加するのはどれか。

正答: ②ケトン体

ポイント
飢餓や糖質不足、コントロール不良の糖尿病などでインスリン作用が低下すると、脂肪組織からの脂肪酸動員が亢進し、肝臓で脂肪酸のβ酸化が進む。生じたアセチルCoAがTCA回路で処理しきれなくなると、肝でアセト酢酸・β-ヒドロキシ酪酸・アセトンといったケトン体に変換され、血中に増加してケトーシスやケトアシドーシスを生じる。ケトン体は肝で産生され、心筋や脳など肝外組織でエネルギー源として利用される。●ケトン体の3種類=アセト酢酸・β-ヒドロキシ酪酸・アセトン。●ケトン体が増加する病態=飢餓・糖尿病性ケトアシドーシス・激しい運動・アルコール性ケトアシドーシス・極端な低糖質食。●ケトン体の検出=尿中ではニトロプルシド反応(試験紙法)で主にアセト酢酸を検出し、ケトーシスの評価に用いる。●糖新生との関係=糖質不足時はケトン体産生と糖新生がともに亢進し、エネルギー供給を補う。

選択肢ごとの解説

第61回 午後34(臨床化学)

肝硬変で増加する血清蛋白分画はどれか。

正答: ⑤γ分画

ポイント
肝硬変では肝細胞の蛋白合成能の低下によりアルブミンが減少する一方、慢性的な炎症や腸管由来抗原への持続的免疫刺激によりγ-グロブリン(免疫グロブリン)が増加する。血清蛋白電気泳動ではアルブミンの減少とともにγ分画が増加し、β分画とγ分画の谷が埋まって連なるβ-γブリッジング(β-γ架橋)を呈するのが特徴で、肝硬変に比較的特異的な所見である。●血清蛋白の5分画=アルブミン・α1・α2・β・γ。●各分画の変動例=ネフローゼ症候群ではα2上昇とアルブミン低下、急性炎症ではα1・α2上昇、多発性骨髄腫ではγ分画に鋭いM蛋白ピーク(M-bow)が出現する。●無γグロブリン血症=先天性のBruton病などではγ分画がほとんど消失するのが特徴的である。●β-γブリッジングの意義=肝硬変の進行を示唆する所見として電気泳動像の評価に用いられる。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:血清蛋白電気泳動の分画と主な構成蛋白

泳動分画(陽極→陰極の順)主な構成蛋白
プレアルブミン(最も陽極側)プレアルブミン(トランスサイレチン)
アルブミンアルブミン
α1α1-アンチトリプシン、α1-リポプロテイン、α1-アシドグリコプロテイン
α1とα2の間サイロキシン結合蛋白
α2α2-マクログロブリン、α2-リポプロテイン、セルロプラスミン、ハプトグロビン
βトランスフェリン、ヘモペキシン、β-リポプロテイン、補体C3・C4
fastγ(緩衝液組成でβ〜γ領域に分布)CRP
γ(最も陰極側)フィブリノゲン(血清中には出現しない)、免疫グロブリン(IgG、IgMなど)
肝硬変ではアルブミン低下とともにγ分画が増加し、β-γ bridging(β分画とγ分画の谷が埋まる所見)を呈する。ネフローゼ症候群ではアルブミン・免疫グロブリンが低下し、α2・β・プレβ分画が増加する。多発性骨髄腫などのM蛋白血症ではγ分画に鋭いピーク(M蛋白)が出現する。

第61回 午後35(臨床化学)

短期間の栄養状態の指標として用いるのはどれか。2つ選べ。

正答: ③トランスサイレチン・④レチノール結合蛋白

ポイント
栄養状態の指標となる血清蛋白のうち、半減期の短いものほど短期間の栄養・蛋白合成状態の変動を鋭敏に反映する(rapid turnover protein, RTP)。トランスサイレチン(プレアルブミン、半減期約2日)とレチノール結合蛋白(半減期約半日)はいずれも半減期が短く、短期間の栄養状態の指標として用いられる。これに対しアルブミンは半減期が約20日と長く、長期の栄養指標となる。●rapid turnover protein(RTP)=トランスサイレチン(プレアルブミン)・レチノール結合蛋白・トランスフェリン。●栄養指標の使い分け=長期評価にはアルブミン、短期評価にはRTPを用い、半減期が短いほど直近の栄養状態をよく反映する。●RTPの注意点=急性炎症や肝障害の影響を受けるため、CRPなどと併せて栄養状態を総合的に判断する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後36(臨床化学)

血清クレアチニンが低下するのはどれか。

正答: ④尿崩症

ポイント
血清クレアチニンは筋肉量と腎の排泄機能に依存し、糸球体濾過量(GFR)の指標として用いられる。尿崩症は抗利尿ホルモン(ADH)の作用不全による多尿が本態で、糸球体濾過機能そのものは保たれている。多量の尿が排泄されても腎機能低下によるクレアチニンの貯留は起こらず、むしろ水分喪失への補正や尿の希釈の影響などで血清クレアチニンは低下傾向を示す。●血清クレアチニンが上昇する病態=腎不全(濾過低下)・脱水症(腎前性の濾過低下)・心不全(腎血流低下)・先端巨大症(筋肉量増加によるクレアチニン産生増加)。●血清クレアチニンが低下する要因=筋肉量減少・長期臥床・尿崩症などの多尿・妊娠(GFR増加)。●血清クレアチニンの特徴=食事や尿量の影響を受けにくく、筋肉量を反映するため腎機能評価の基本指標となる。●測定法=Jaffé法と酵素法があり、酵素法は非特異反応が少なく標準的に用いられる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後37(臨床化学)

ABO血液型の影響を受けるのはどれか。

正答: ③ALP

ポイント
ALP(アルカリホスファターゼ)には肝型・骨型・小腸型・胎盤型などのアイソザイムがあり、このうち小腸型ALPの血中量は分泌型(Se式)やABO血液型と関連する。B型・O型でかつ分泌型の人では、脂肪食後に小腸型ALPが血中に増加しやすく、その結果ALP総活性がABO血液型の影響を受ける。●ALPのアイソザイム=肝型・骨型・小腸型・胎盤型。電気泳動や熱・阻害剤に対する感受性の差で鑑別される。●ALPが高値となる病態=閉塞性黄疸(肝・胆道)・骨形成が亢進する骨疾患(骨型)・妊娠後期(胎盤型)・成長期の小児(骨型の生理的高値)。●ALP低値=低ホスファターゼ症や亜鉛欠乏、悪性貧血などで認められることがある。●小腸型ALPの特徴=食後に増加しやすく、L-フェニルアラニンで阻害される性質をもつ。アイソザイム分析は黄疸や骨疾患の鑑別に有用である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後38(臨床化学)

日本臨床化学会〈JSCC〉の勧告法によるCK活性測定試薬に含まれないのはどれか。

正答: ④クレアチン

ポイント
JSCC勧告法によるCK活性測定は、クレアチンリン酸とADPからCKがATPを生成し、生じたATPでヘキソキナーゼがグルコースをグルコース-6-リン酸に変換、これをG6PD(グルコース-6-リン酸脱水素酵素)がNADPをNADPHに還元する過程の吸光度変化を測定する共役反応系である。試薬にはADP・NADP・グルコース・N-アセチルシステイン(賦活剤)・クレアチンリン酸などが含まれる。クレアチンそのものは逆反応の基質であり、生体内方向の正反応を測るJSCC勧告法の試薬には含まれない。●CK測定の共役系に用いる酵素=ヘキソキナーゼ・G6PD。●CKのアイソザイム=CK-MM(骨格筋)・CK-MB(心筋)・CK-BB(脳)。CK-MBの上昇は急性心筋梗塞の診断指標となる。●CK高値の病態=心筋梗塞・骨格筋疾患(筋ジストロフィー・多発性筋炎)・激しい運動・甲状腺機能低下症。

選択肢ごとの解説

第61回 午後39(臨床化学)

全血を測定試料とするのはどれか。

正答: ②タクロリムス

ポイント
治療薬物モニタリング(TDM)では多くの薬物を血清や血漿で測定するが、タクロリムスやシクロスポリンなどの免疫抑制薬は赤血球内への分布が大きいため、血球を含む全血を測定試料とする。血漿分離では赤血球内に取り込まれた薬物が反映されず正しい濃度が得られないため、EDTA加全血で採取して測定する。●全血を測定試料とする薬物=タクロリムス・シクロスポリン(いずれも赤血球移行性が高い免疫抑制薬)。●血清・血漿で測定する代表的なTDM対象薬=ジゴキシン・テオフィリン・ゲンタマイシン・フェノバルビタール・バルプロ酸などで、これらは全血を必須としない。●TDMの意義=治療域が狭く個人差の大きい薬物で血中濃度を測定し、有効性確保と副作用回避に役立てる。●採血容器=免疫抑制薬はEDTA加全血、一般のTDMは血清分離が基本となる点に注意する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後40(臨床化学)

カルシトニンが高値を示すのはどれか。

正答: ⑤甲状腺髄様癌

ポイント
カルシトニンは甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から分泌され、破骨細胞を抑制して血中カルシウムを低下させるホルモンである。甲状腺髄様癌はこのC細胞由来の悪性腫瘍で、カルシトニンを過剰産生するため血中カルシトニンが高値を示し、診断や術後経過観察の腫瘍マーカーとなる(CEAも併せて上昇する)。多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)に合併することもある。●腫瘍マーカーと対応腫瘍=甲状腺髄様癌=カルシトニン・CEA、肝細胞癌=AFP・PIVKA-II、前立腺癌=PSA。●他の対応=肺小細胞癌=ProGRP・NSE、卵巣癌=CA125、膵癌=CA19-9、大腸癌=CEA。●カルシトニンの生理作用=破骨細胞による骨吸収を抑制し、血中カルシウムを低下させる方向に働く。●MEN2との関連=甲状腺髄様癌は褐色細胞腫や副甲状腺機能亢進症を合併することがある。

選択肢ごとの解説

第61回 午後41(臨床化学)

ホルモンと産生部位の組合せで誤っているのはどれか。

正答: ⑤アルドステロン — 副腎髄質

ポイント
アルドステロンは副腎皮質の球状帯から分泌される鉱質コルチコイドで、腎遠位尿細管・集合管でのナトリウム再吸収とカリウム排泄を促進し、血圧と電解質バランスを調節する。設問では『副腎髄質』とされているが、副腎髄質はアドレナリン・ノルアドレナリンを分泌する部位であり、アルドステロンの産生部位ではないため、この組合せが誤りである。●副腎皮質のホルモン=球状帯=アルドステロン(鉱質コルチコイド)、束状帯=コルチゾール(糖質コルチコイド)、網状帯=アンドロゲン。●副腎髄質のホルモン=アドレナリン・ノルアドレナリン(カテコールアミン)。●アルドステロンの調節=レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)と血中カリウム濃度により分泌が調節される。●ホルモンの分類=ペプチド・ステロイド・アミンに大別され、産生部位と作用が対応する。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:主なホルモンの産生部位と主な作用

産生部位ホルモン主な作用
視床下部各種放出ホルモン(CRH・TRH・GHRH等)、ソマトスタチン下垂体ホルモンの分泌調節
下垂体前葉成長ホルモン〈GH〉成長促進、組織の増殖・分化促進
下垂体前葉プロラクチン〈PRL〉乳汁産生促進
下垂体前葉副腎皮質刺激ホルモン〈ACTH〉副腎皮質(束状帯)でのコルチゾール分泌促進
下垂体前葉甲状腺刺激ホルモン〈TSH〉甲状腺ホルモンの産生・分泌促進
視床下部で合成、下垂体後葉から分泌バソプレシン〈ADH〉腎集合管での水再吸収促進・抗利尿作用
視床下部で合成、下垂体後葉から分泌オキシトシン子宮収縮、射乳(乳汁の排出)
甲状腺(濾胞細胞)サイロキシン〈T4〉、トリヨードサイロニン〈T3〉物質代謝促進
甲状腺(傍濾胞細胞)カルシトニン骨吸収抑制、血中Ca濃度低下
副甲状腺パラトルモン〈PTH〉骨吸収促進、血中Ca濃度増加、尿中P排泄促進
膵臓(A・α細胞)グルカゴン血糖値上昇、糖新生促進
膵臓(B・β細胞)インスリン血糖値低下、グリコーゲン合成促進
副腎皮質コルチゾール糖・蛋白・脂質代謝促進、血糖値上昇
副腎皮質アルドステロン腎遠位尿細管でのNa再吸収促進(副腎髄質ではない)
副腎髄質アドレナリン、ノルアドレナリン心機能亢進・血糖値上昇、末梢血管収縮による血圧上昇
卵巣(卵胞)エストロゲン女性二次性徴、子宮内膜の増殖
精巣(Leydig細胞)テストステロン男性二次性徴、性行動促進
胃(G細胞)ガストリン胃酸分泌促進
小腸インクレチン〈GIP・GLP-1〉膵B細胞でのインスリン分泌促進
腎臓レニンアンジオテンシノゲンの切断(アンジオテンシンⅡを介し副腎皮質からのアルドステロン分泌を促進)
心臓(心房・心室)心房性ナトリウム利尿ペプチド〈ANP〉、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉尿中Na排泄促進、末梢血管拡張、血圧低下
アンジオテンシンⅡ(レニンで生じたアンジオテンシンⅠから、主にACEの作用で生成)は末梢血管平滑筋を収縮させ血圧を上昇させるとともに、副腎皮質からのアルドステロン分泌を促進する。インクレチンは小腸から分泌される消化管ホルモンの総称でインスリン分泌を促進し、抗利尿作用はもたない(バソプレシンと混同しない)。

第61回 午後42(臨床化学)

ビタミンとその化学名の組合せで誤っているのはどれか。

正答: ⑤ビタミンE — ニコチン酸

ポイント
ビタミンEの化学名はトコフェロール(α-トコフェロールなど)であり、脂溶性の抗酸化ビタミンとして生体膜の脂質過酸化を防ぐ働きをもつ。設問の『ビタミンE—ニコチン酸』は誤りで、ニコチン酸(ナイアシン)はビタミンB₃の化学名にあたる。●脂溶性ビタミンの化学名=A=レチノール、D=カルシフェロール、E=トコフェロール、K=フィロキノン/メナキノン。●水溶性ビタミンの化学名=B1=チアミン、B2=リボフラビン、B6=ピリドキシン、B12=コバラミン、C=アスコルビン酸、ナイアシン=ニコチン酸/ニコチンアミド。●欠乏症の例=B1=脚気・Wernicke脳症、C=壊血病、D=くる病・骨軟化症、ナイアシン=ペラグラ。●脂溶性と水溶性=A・D・E・Kは脂溶性で過剰症をきたしうる点が水溶性ビタミンと異なる。欠乏症の把握は栄養評価に役立つ。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:ビタミンと主な欠乏症

ビタミン(主な化学名)主な欠乏症
ビタミンA(レチノール)夜盲症、結膜乾燥症
ビタミンD(カルシフェロール)くる病、骨軟化症、低カルシウム血症
ビタミンE(α-トコフェロール)新生児溶血性貧血
ビタミンK(メナキノン)新生児メレナ、血液凝固障害(第II・VII・IX・X因子とプロテインC・Sの低下)、PIVKA-IIの出現
ビタミンB1(チアミン)脚気、Wernicke脳症、高ピルビン酸血症
ビタミンB2(リボフラビン)口内炎、舌炎、皮膚炎
ナイアシン(ビタミンB3)ペラグラ(日光過敏症を伴う)。Hartnup病(遺伝性の中性アミノ酸輸送障害)ではトリプトファン吸収障害から二次的にナイアシン不足を生じ、ペラグラ様症状を呈する
パントテン酸(ビタミンB5)皮膚炎
ビタミンB6(ピリドキシン)皮膚炎、日光過敏症
ビオチン(ビタミンB7)脱毛、若白髪、湿疹
ビタミンB12(コバラミン)巨赤芽球性貧血、メチルマロン酸血症、高ホモシステイン血症
葉酸(ビタミンBc)巨赤芽球性貧血。妊娠前後の不足は胎児の神経管閉鎖障害リスクを高める
ビタミンC(アスコルビン酸)壊血病
巨赤芽球性貧血の原因はビタミンB12・葉酸のいずれの欠乏でも生じる。脚気(ビタミンB1欠乏)とペラグラ(ナイアシン欠乏)、悪性貧血(ビタミンB12欠乏)を取り違えないよう注意する。

第61回 午後43(臨床化学)

間質性肺炎の疾患マーカーはどれか。

正答: ①KL-6

ポイント
KL-6はII型肺胞上皮細胞や呼吸細気管支上皮で産生されるシアル化糖鎖抗原(糖蛋白)で、間質性肺炎で増殖・傷害された肺胞上皮から血中へ逸脱して上昇する。間質性肺炎や肺線維症の活動性評価・治療効果判定に用いられる血清マーカーである。●間質性肺炎の血清マーカー=KL-6・SP-A・SP-D(肺サーファクタント関連蛋白)。●他疾患のマーカー=トロポニン=心筋梗塞、シスタチンC=腎機能(糸球体濾過量)、プロカルシトニン=細菌感染・敗血症、エンドトキシン=グラム陰性菌感染。これらは間質性肺炎の特異的指標ではない。●間質性肺炎の評価=血清マーカーに加え、胸部CTの網状影・蜂巣肺所見や肺機能検査での拘束性換気障害を併せて判断する。●KL-6の由来=MUC1由来の糖鎖抗原で、肺胞上皮の傷害程度をよく反映する指標である。

選択肢ごとの解説

第61回 午後44(臨床化学)

1分間尿量8.0 mL、尿クレアチニン濃度5.0 mg/dL、血清クレアチニン濃度0.8 mg/dLのとき、クレアチニンクリアランス〈CCr〉はどれか。ただし、体表面積補正はしないものとする。

正答: ②50 mL/分

ポイント
クレアチニンクリアランス(CCr)は、CCr=(尿中クレアチニン濃度Uc×1分間尿量V)÷血清クレアチニン濃度Pc で求められる。本問では Uc=5.0mg/dL、V=8.0mL/分、Pc=0.8mg/dL を代入すると、CCr=(5.0×8.0)÷0.8=40÷0.8=50mL/分 となる。CCrは糸球体濾過量(GFR)の近似値として腎機能評価に用いられる。●CCrの計算式=(Uc×V)÷Pc(体表面積補正を行う場合は×1.73÷体表面積を乗じる)。●腎機能の指標=CCr・eGFR(血清クレアチニンと年齢・性別から推算)・イヌリンクリアランス(GFRの基準法)。●単位の換算=1分間尿量(mL/分)は1日尿量(mL)を1440分で割って求められる点に注意する。●臨床的意義=CCrの低下は糸球体濾過量の低下を示し、腎機能障害の評価に用いられる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後45(病理組織細胞学)

脂質の生合成に関与するのはどれか。

正答: ③滑面小胞体

ポイント
滑面小胞体(滑面内質網)はリボソームを付着していない膜系の細胞内小器官で、脂質・ステロイド・リン脂質の生合成、肝細胞での薬物代謝、筋細胞におけるカルシウムの貯蔵(筋小胞体)などを担う。膜上に脂質合成酵素群を備え、コレステロールやステロイドホルモンの合成の場となる。●細胞内小器官の主な機能=粗面小胞体=分泌蛋白の合成、Golgi装置=糖鎖修飾と選別・分泌、ライソゾーム=加水分解酵素による細胞内消化、ミトコンドリア=酸化的リン酸化によるATP産生。●滑面小胞体が発達する細胞=肝細胞(薬物代謝)・副腎皮質や性腺のステロイド産生細胞・筋細胞。●粗面小胞体との違い=粗面小胞体はリボソームを付着し分泌・膜蛋白を合成する点で滑面小胞体と区別される。●脂質の合成部位=コレステロールやステロイドホルモンの合成は滑面小胞体で進行する。

選択肢ごとの解説

第61回 午後46(病理組織細胞学)

上皮組織を有していないのはどれか。

正答: ①骨髄

ポイント
骨髄は造血を担う組織で、造血幹細胞に由来する各系統の血球・脂肪細胞・骨梁・血管洞などからなる間葉系(結合組織性)の組織であり、内表面を覆う上皮組織を持たない。一方、前立腺・鼻腔・膀胱・卵管はいずれも内腔や表面を上皮細胞で覆われている。●上皮で覆われる器官の被覆=膀胱・尿管=尿路上皮(移行上皮)、鼻腔=多列線毛上皮、卵管=単層円柱上皮(線毛細胞を含む)、前立腺=腺上皮。●上皮組織の機能=被覆・保護・分泌・吸収など。上皮は体表・管腔・腺を覆い、基底膜の上に細胞が密に配列するのが特徴である。●上皮の分類=層構造で単層・重層・多列に、細胞形態で扁平・立方・円柱に分けられ、部位により使い分けられる。●骨髄の構成=赤色骨髄は造血を行い、黄色骨髄は脂肪に置換された造血の乏しい部分である。上皮の有無は組織の由来を考えるうえで重要である。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:臓器・部位と被覆上皮の対応

上皮の種類分布部位
重層扁平上皮(非角化)食道・腟・肛門・口腔
重層扁平上皮(角化)表皮
単層円柱上皮胃・小腸・大腸・胆嚢
単層線毛円柱上皮卵管・子宮
多列線毛上皮(円柱)気管・気管支・鼻腔
移行上皮(尿路上皮)腎盂・尿管・膀胱
単層扁平上皮(内皮)血管・リンパ管の内壁
単層扁平上皮(中皮)胸膜・腹膜・心膜(体腔表面)
単層扁平上皮(肺胞上皮)肺胞(表面の大部分をⅠ型肺胞上皮細胞が覆う)
内皮は血管・リンパ管、中皮は体腔(漿膜)の表面を被覆する単層扁平上皮で、局在により呼び分ける。肺胞の内面は中皮ではなく肺胞上皮(Ⅰ型・Ⅱ型肺胞上皮細胞)が覆う。

第61回 午後47(病理組織細胞学)

小児より成人に発生頻度が高い腫瘍はどれか。

正答: ②膠芽腫

ポイント
膠芽腫(glioblastoma)は神経膠細胞(グリア)由来の悪性脳腫瘍で、成人とくに中高年に好発する。一方、肝芽腫・腎芽腫(Wilms腫瘍)・髄芽腫・神経芽腫はいずれも『芽腫』と呼ばれる胎児性・未熟細胞由来の腫瘍で小児に多い。したがって小児より成人に発生頻度が高い腫瘍は膠芽腫である。●小児に好発する芽腫=神経芽腫(副腎・交感神経節)・腎芽腫(Wilms腫瘍)・肝芽腫・髄芽腫(小脳)・網膜芽細胞腫。●成人に好発する腫瘍=膠芽腫・髄膜腫・各種の癌腫(胃・肺・大腸など上皮性の悪性腫瘍)。発生年齢の分布は鑑別の手がかりとなる。●膠芽腫の特徴=脳腫瘍のなかでも悪性度が高く(WHOグレード4)、壊死や微小血管増殖を組織学的に示す。●小児腫瘍の特徴=芽腫は未分化な胎児性細胞からなり、急速に増殖するものが多い。

選択肢ごとの解説

第61回 午後48(病理組織細胞学)

大動脈弓から直接分岐する血管はどれか。2つ選べ。

正答: ①腕頭動脈・②左総頸動脈

ポイント
大動脈弓からは通常、近位から順に①腕頭動脈②左総頸動脈③左鎖骨下動脈の3本が直接分岐する。腕頭動脈はさらに右総頸動脈と右鎖骨下動脈に分岐する。したがって大動脈弓から直接分岐するのは腕頭動脈と左総頸動脈であり、右内頸動脈・右鎖骨下動脈は腕頭動脈を介する分枝、左椎骨動脈は左鎖骨下動脈の枝である。●大動脈弓の3分枝=腕頭動脈・左総頸動脈・左鎖骨下動脈。●派生する血管の関係=右総頸動脈と右鎖骨下動脈は腕頭動脈から、椎骨動脈は左右とも鎖骨下動脈から、内頸動脈は総頸動脈から分岐する。●変異=右鎖骨下動脈が大動脈弓から直接分岐する起始異常(鎖骨下動脈起始異常)などの破格がみられることもある。●臨床的意義=大動脈弓の分枝は頭頸部・上肢への血流路であり破格の把握が重要となる。血管造影や手術の際に解剖の理解が求められる。

選択肢ごとの解説

第61回 午後49(病理組織細胞学)

H-E染色標本を別に示す。組織型はどれか。

図: https://medwide.jp/drill/img/k61pB049.f8b299cf80.jpg
第61回 午後49 の図

正答: ⑤扁平上皮癌

ポイント
扁平上皮癌はH-E染色で多角形の腫瘍細胞が胞巣状に増殖し、細胞間橋(デスモソームによる結合)や角化(角化真珠、ケラチン化)を示すのが特徴である。提示標本にこれらの所見がみられることから、組織型は扁平上皮癌と判断される。肺・食道・子宮頸部・皮膚・頭頸部などに発生する。●扁平上皮癌の組織所見=細胞間橋・角化真珠・好酸性で豊富な胞体。●他の組織型の特徴=腺癌=腺腔形成や粘液産生、小細胞癌=N/C比が高い小型細胞の密な増殖、尿路上皮癌=移行上皮様の重層、軟骨肉腫=軟骨基質中の異型軟骨細胞。●扁平上皮癌の好発=喫煙との関連が強く、肺門部や食道・喉頭などに多くみられる悪性腫瘍である。●扁平上皮癌の分化度=角化の程度で高分化・低分化に分けられ、低分化ほど角化が乏しい。組織所見の把握は癌の確定診断に不可欠である。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:肺癌の主な組織型(組織像・好発部位・頻度・予後)

組織型組織像・細胞像の特徴好発部位頻度予後
扁平上皮癌細胞間橋・角化・癌真珠。重層扁平上皮に類似。Pap染色では角化を反映した光輝性の橙色細胞質肺門部(中枢)約30%比較的良
腺癌管腔形成のある立方・円柱状上皮の増殖、粘液産生末梢部約38%(最多)不良
小細胞癌均等な小型細胞が胞巣状・索状に増殖、裸核様小型細胞、核鋳型(molding)、中心壊死肺門部(中枢)約22%最も不良
大細胞癌大型で多形性の細胞が特定の配列を作らず増殖、低分化末梢部に多い約4%不良
扁平上皮癌・小細胞癌は喫煙との関連が強く中枢(肺門部)発生が多い。腺癌は末梢発生で頻度最多。日本の肺癌死亡者数は増加傾向。転移性肺癌は多発性結節を形成することが多い。腺癌の細胞診は粘液産生・腺腔様配列・立体的重積集塊を示す。

第61回 午後50(病理組織細胞学)

H-E染色標本を別に示す。矢印で示す細胞群から分泌されるのはどれか。

図: https://medwide.jp/drill/img/k61pB050.f9b48b553e.jpg
第61回 午後50 の図

正答: ②インスリン

ポイント
矢印は、外分泌腺房より淡明に染まる膵ランゲルハンス島(膵島)を示す。通常のH-E染色だけで矢印の細胞群のすべてをB(β)細胞と同定することはできないが、選択肢の中で膵島から分泌されるホルモンはインスリンである。膵島のβ細胞はインスリンを分泌し、細胞へのグルコース取り込みやグリコーゲン合成を促進して血糖を低下させる。膵島には複数の内分泌細胞が混在し、それぞれ異なるホルモンを分泌する。●膵ランゲルハンス島の細胞とホルモン=A(α)細胞=グルカゴン(血糖上昇)、B(β)細胞=インスリン(血糖低下)、D(δ)細胞=ソマトスタチン、PP細胞=膵ポリペプチド。●インスリンの作用=末梢組織でのグルコース取り込み促進とグリコーゲン合成促進による血糖低下作用。●β細胞の障害=自己免疫的破壊による1型糖尿病や、分泌不全・抵抗性による2型糖尿病で血糖調節が破綻する。●膵島の分布=膵尾部に多く、外分泌部の腺房組織のなかに島状に散在して存在する。

選択肢ごとの解説

📋 まとめの表を見る:内分泌臓器の組織構造と分泌ホルモン

臓器・部位構成細胞・所見分泌ホルモン等
甲状腺濾胞上皮細胞濾胞を形成しコロイド(サイログロブリン)を貯留、H-Eで好酸性の貯留物トリヨードサイロニン〈T3〉・サイロキシン〈T4〉
甲状腺傍濾胞細胞(C細胞)濾胞外に散在カルシトニン(血中Ca低下)
副腎皮質・球状帯皮質外層アルドステロン(鉱質コルチコイド)
副腎皮質・束状帯皮質中層コルチゾール(糖質コルチコイド)
副腎皮質・網状帯皮質内層アンドロゲン(性ホルモン)
副腎髄質(クロム親和性細胞)好塩基性の顆粒をもつアドレナリン・ノルアドレナリン
膵島(Langerhans島)B(β)細胞膵島で最も多い細胞インスリン
膵島A(α)細胞グルカゴン
膵島D(δ)細胞ソマトスタチン
副腎は外側の被膜、皮質(球状帯・束状帯・網状帯の3層)、内側の髄質からなる。